top of page

セルフチェックアウトの現状と未来

  • 上原孝詔
  • 2024年4月10日
  • 読了時間: 2分



ree

アメリカでは、ここ10年スーパーを中心とする小売りでセルフレジの導入が急送に普及してきました。コロナ渦が始まってからは、特に増えてきましたが、背景には人手不足とそれに伴う人件費高騰があります。テクノロジーも日々進化しており、今後もセルフレジ導入が進んでいくと予測されていましたが、ここにきてセルフレジの導入を見直す動きが出てきました。

小売り大手ターゲットでは、3月17日以降、セルフレジで買い物が出来るアイテム数を10点以下とすると発表がありました。

また、Walmart(ウォルマート)やShopRite(ショップライト)は一部店舗でセルフレジ機を撤去。Wegmans(ウェグマンズ)では客がスキャンして支払うアプリサービスを終了。Costco(コストコ)も非会員が会員証を不正利用している問題が浮上して以来、セルフレジの人員を増やすなどここにきて、セルフレジの様々な問題が、表面化してきたことが背景に上げられます。

1000人以上を対象としたある調査では、利用者の67%が不満があると回答。理由としては、セルフレジの捜査中にエラーが頻繁に発生する、作業に時間がかかる等顧客満足度でも問題が確認されています。

また店側にとっても導入コストがかかり、定期的なメンテナンス費も必要、アルコール購入の際に年齢確認が必要、また万引きや不正操作がかなり多い事から、結局はスタッフへの負担が増えている来ているのが現状となります。

先のターゲットの購入アイテム数の制限も万引きや不正操作が無視できないレベルに達しており、カナダのスーパーでは、セルフレジ購入後、スタッフがレシートを確認していましたが、実験的に幾つかの店舗で、レシートをスキャンし、その後鉄のゲートが開く仕組みを導入しています。またダラーストアー大手、Dollar Generalでは、現在14,000店舗にセルフレジが導入されていますが、$150ミリオンを導入して通常のレジを増やしており、既に9,000店舗でレジが増えています。

また新たな動きとして、先日CA州にて、大手スーパーやドラッグストアに対して、2つのセルフレジにつき、スタッフを一人監視員としてつける事を義務づける法案が提出されました。これは経費削減に反する動きとなり、今後多くの議論が行われることが予測されます。仮に本法案が通った場合、今後の他州の動向が気になります。

 

今後も人手不足とそれに伴う人件費の高騰は続いていくと思われ、セルフレジの需要はなくならないのでしょうが、今後は導入に慎重となり、色々な試行錯誤を進めていくと思われます。

コメント


bottom of page